東大生100人中47人がピアノ経験者|「突撃!カネオくん」で考えた習い事の価値

ピアノの鍵盤のイメージ

お子さんの習い事にピアノを選ぶ価値は、曲が弾けるようになることだけではありません。楽譜を読み、両手を動かし、自分の音を聴く。毎日の練習にはさまざまな学びが詰まっています。

それをあらためて感じたのが、NHK「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」のピアノ特集でした。東大生100人のうち47人が子どもの頃にピアノを習っていたという紹介や、ピアノと脳の発達の話。さらに製造にかかる手間や価格の違うピアノの聴き比べまで、興味深い内容が続きました。

2019年6月22日放送回を見た際のメモと番組画面をもとにまとめています。番組で紹介された調査・価格・製造工程は当時のものです。

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東大生100人中47人が習っていたピアノ

番組では東大生100人に子どもの頃の習い事を尋ねた結果が紹介されました。ピアノは47人。水泳の65人に次ぐ2位で、約半数が経験していたことになります。

番組で紹介された東大生100人の習い事調査。ピアノは47人で2位
出典:NHK「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」2019年6月22日放送回。当時の番組画面より。

ピアノを教えている私にとっても目を引く数字でした。勉強に打ち込んできた学生たちの多くが、幼い頃に音楽にも親しんでいたのですね。

この結果だけで進学先が決まるわけではありませんが、ピアノを音楽の技術だけでなく、子どもの学びを支える習い事として考えるきっかけになります。

楽譜を読み、両手を動かす。ピアノと脳の発達の話

番組では脳科学者の説明として、ピアノの練習と脳の発達との関わりも紹介されていました。両手の指を同時に動かすこと、楽譜を先読みすること、覚えて弾くこと。演奏の中ではこうした働きが重なっています。

「脳が発達する」「大きくなる」という説明が印象に残りました。普段のレッスンで取り組んでいることを、脳の働きという面から見るのも面白いですね。

両手の指を動かしながら楽譜を先読みして演奏することについての番組説明
出典:同番組。ピアノ演奏と脳の働きについての説明。

実際にピアノを弾くときは、右手と左手で違う動きをしながら次の音を考えます。同時に耳で響きを確かめ、強さや速さも調整します。ただ指を動かすだけではないのです。

こうしたいくつもの働きを使いながら、見る・聴く・考える・動かすことに音楽の中で取り組めるのはピアノの魅力だと感じます。

ピアノの練習には「学び方」を身につける機会がある

こうした番組の話を、私は毎日のレッスンにも重ねて考えました。弾けないところに出会ったとき、どうすれば弾けるようになるかを考える。その積み重ねにも習い事としての価値があります。

  • 集中して聴く:自分の音に耳を向け、楽譜やお手本との違いを見つける。
  • 工夫して練習する:難しいところを短く区切り、片手ずつ確かめる。
  • 少しずつ続ける:一度でできなくても練習を重ねて変化を確かめる。
  • 自分で表現する:同じ曲でもどんな音で弾きたいかを考える。

当教室でも、弾きにくい部分の練習方法を具体的に伝えたり、短い時間に区切って取り組む方法を一緒に考えたりしています。

昨日できなかったことが今日はできる。その喜びを味わいながら、自分で考えて取り組む経験を増やしてほしいと思っています。ピアノを習うことは、音楽を楽しみながら学ぶ姿勢を育てていく時間でもあるのです。

一台に約1年半・約300人。ピアノの価格にも理由がある

番組の工場紹介にも驚きました。当時の視聴メモには、国内のピアノ出荷が静岡県に集中していることや、工程ごとに7つの工場があること、グランドピアノには大きく分けても23の工程があることが残っています。

紹介された製造では約1年半の時間と約300人の手がかかるとのこと。弦を張る作業やハンマーの調整、鍵盤の取り付けなどを経て、ようやく一台の楽器になるのですね。

木材は少なくとも1年ほど乾燥させること、組み立て後も出荷先の気候や湿度に合わせてなじませることなども紹介されていました。見た目を作るだけでなく、長く響く楽器に仕上げるための手間がかかっています。

ピアノは高価なものですが、関わる人の仕事や時間を知ると価格の見え方も変わります。出演者からも、工程や努力を考えるとむしろ安いのではないかという趣旨の感想が出ていたのが印象的でした。

115万円と1,900万円のピアノ。余韻の違いに驚きました

番組では115万円と1,900万円のピアノを聴き比べる場面もありました。私が特に違いを感じたのは音の長さと余韻です。音を出した後の響きまで聴くと、楽器ごとの違いがよく伝わってきました。

高価な楽器でなければ始められないという話ではありません。鍵盤を押して音が鳴った、その先にも楽しさがある。そんなピアノの奥深さを感じた場面でした。

子どもたちにも正しい音を弾くことから少しずつ進んで、自分が出した音の響きや表情を楽しんでほしいと思います。

お子さんの習い事にピアノを考えている方へ

東大生のピアノ経験、脳の働き、職人の技術、楽器の響き。番組を通してあらためて感じたのは、ピアノには一つの曲が弾けるようになる以上の豊かさがあるということでした。

楠雅子ピアノ教室では、初めてのお子さんには歌やリズム遊びから音楽に親しんでもらいます。知っている曲を使い、その子に合った段階から鍵盤へ進みます。

音楽を楽しむことと、少しずつできることを増やすこと。その両方を大切にしながら長く付き合える習い事にしていきましょう。

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この記事を書いた人

楠雅子のアバター 楠雅子 楠雅子ピアノ教室 主宰

北海道苫小牧市光洋町の楠雅子ピアノ教室を主宰。ピティナ指導者賞22回受賞(2026年度まで)。初めてピアノに触れるお子さんから、上達・コンクールを目指す方、大人の学び直しまで、一人ひとりに合わせた個人レッスンを行っています。教室での取り組みや、練習・表現の考え方をお届けします。

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